スポンサーサイト

--.--.-- --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ゴミ袋の猫

2012.02.23 00:02|ボランティア活動
掲載が消えていたので、殺処分されてしまったと思っていた、白黒ハチワレの猫。
倉敷市保健所のページにずっと載っていた猫でした。
1月末から2月にかけてバタバタと過ごしていた私は、その子のことをちゃんと考えてあげることができないまま、掲載が終了してしまっていたのでした。

ハチワレ君がまだ生きていると知ったのは、1週間前のことでした。
当時掲載中の他の子を引き取るため、シェルターの方が保健所に問い合わせたところ、実はもう1匹いるんだ、と相談を受けました。
それがハチワレ君。
そして他の子といっしょにハチワレ君も引き取ることになったのでした。

掲載終了から日数がたっていたにもかかわらず生き残っていたのは、保健所職員さんのおかげでした。
とても人懐こいため、保健所の女性職員さんが、もらい手がなければ自分で飼う覚悟で殺処分を延期してもらっていたそうです。

優しい人に守ってもらえてたんだね。
よかった。

* * *

シェルターに行くと、ハチワレ君は「とわ君」と名づけられていました。(18番目だからですね)
初対面して、いろいろびっくり。

まず、どんだけ人懐こいの!とツッコミたくなるくらい、くっついてくる。
ひとときも人間から離れたくない、くっついてないと死んじゃう!
というかんじ。
そしてもうひとつ・・・びっくりするくらいの巨漢で、ブサイク・・・(ごめんね)。

DSC_0350_s.jpg
この貫禄でその人なつこさですか!?


どんな食生活をしたらこんなたくましい体になるんだろう・・・。
この人懐こさと、肉球を触ってみるとカチカチに硬いこと、猫エイズ陽性なことを踏まえると、外飼いの飼い猫か、地域猫だったのでしょう。
にゃーぁ、にゃーぁ、と、その風貌に似合わない(ごめんね)かわいい鳴き声で走り寄ってくる、とわ君。
その巨体を撫でながら、私は、あれ?と気づいたのです。

五体満足のとわ君が、なぜ、保健所に収容されていたのだ?

収容される猫は、動けないほどのケガを負った猫とか、体の不自由な猫と決まっています。
愛玩動物である猫は、たとえ野良猫であろうと、元気にしているぶんには捕獲してはいけない法律になっています。
負傷してはじめて、保健所が回収する。
ところがこのハチワレとわ君は、少し頭部に傷があるものの、元気に動き回れるしジャンプだってできます。

これは一体どういうことなのか?

その答えは、思わず驚きの声をあげてしまうような、残酷な現実でした。

* * *

とわ君は、ゴミ袋につめられて、ごみステーションに捨てられていました。


なにかモゾモゾ動いている、と住民が気づいて、保健所に連絡したそうです。
もしも誰にも気づかれず、そのままゴミ回収車に放り込まれていたら・・・?
考えるのも恐ろしいです。

ゴミ袋の中に猫が閉じ込められて、もがいている光景を想像すると、胸がつまります。
これは虐待以外の何物でもない・・・!
怒りと悔しさで涙がにじみます。
何日間くらい閉じ込められていたんだろう。さぞ不安だっただろう。

そんな残酷なことをしたのは飼い主か?
いやちがう、と私は思います。

→ もし飼い主がいた場合。
こんなに人懐こい子です、飼い主はかわいがっていたのでしょう。
推測ですが、外飼いの猫は、知らず知らずのうちに猫嫌いな近隣住民に迷惑をかけていたかもしれません。
それか、人懐こく寄ってくるのをいいことに、子供が遊び半分に、悪ふざけ・・ということもあるかもしれません。

いずれにしろ、「猫好きだけど管理意識の低い能天気な飼い主」の責任であることは間違いありません。
虐待する人が一番悪い。
でも飼い主は危険予測できたはずです。予防できたのです。

それなのに、迷子札なし、ワクチンなしの外飼いで猫エイズにも感染させ、あげく虐待を受け、保健所に。
とわ君は運よく生き延びることができましたが、保健所では殺処分の危機も迫っていました。

→ あるいは、もし野良猫だった場合。
とわ君は「飼っている」という意識も持たれていない、半野良猫だったのかもしれません。
そうなると話は野良猫問題と虐待問題になってきます。
野良猫は誰かの所有動物ではないけれど、だからといって何をしようが自由なわけではありません。
野良猫の虐待は犯罪です。逮捕されます。

野良猫と共生できる道をさがそうと、地域猫活動をがんばっている人たちもいるのに、外にいる猫が未だにこんな目に遭うのでは、一体なんのためにがんばっているのかわからなくなります。
全国に地域猫活動を広げて、外にいる猫を保護するという方向で住民の意識を統一しなければ、飼い猫でない外の猫は行き場がないどころか、虐待の対象になってしまう。

「私は猫が嫌い」とか「私は猫が好き」ということではなく、人間というひとつのかたまりで、人間というまとまった立場の責任で、物を考えてほしい。
人間として全ての猫を飼えないのであれば、野良猫の存在を認めるしかない。
糞尿に困ろうが鳴き声がうるさかろうが、文句を言っているだけでは人間の役目を果たしていないのです。
私たちだって、本当は猫の避妊去勢をしたいわけではないのに、仕方なくやっているのですから・・・
猫がいなくなってほしいと思っている人も、関係ないと思っている人も、お願いです、ひとつの妥協案として地域猫という存在を認め、保護する方向で意識を統一していきませんか。

* * *

とわ君は自分が虐待を受けたことに気づいていないようなのが、せめてもの救い。
ぼてぼてと巨体をもてあまし、ひょうきんに振る舞ってくれます。
人の手でごろんと体を倒されると、そのままおなかを見せてゴロゴロ・・・ほんとうに猫かしらこの子・・。

この子は毛色もかわいいし、少しダイエットすれば里親さんも見つかるかな、と期待しています。
ご自宅で猫をまだ飼っていない方、もしくはすでに猫エイズの子を飼っておられる方に限られますが、こんなに性格がよく障害の少ない子ですから、きっといち早く幸せになれるはず。


DSC_0351_s.jpg
とわくん、いっしょにがんばろ。


* * *

とわくんのケースで学んだこと、それからメッセージです。

<猫の飼い主さんへ>
・外飼いでも室内飼いでも必ず迷子札をつけてください。誇張ではなく、本当にそれで生死が分かれます。

・必ずワクチンを打ってあげてください。ワクチン無しではちゃんと飼っているとは言えません。

・外飼いで幸せな猫もいるので一概に否定はできませんが、できれば室内飼いしてください。外飼いならより一層の健康管理と迷子対策、近隣住民とのコミュニケーションを心がけてください。

・猫をまもれないような、ずさんな飼い方では飼い主とは言えません。何かあった時に文句は言えません。どうか目の前の命に慎重に、責任を持ってください。


<近隣住民の方へ>
・猫は人間が都合の良いように改良してきた種で、その命をたやすく人間に左右される、か弱い生き物です。好き嫌いを超えて、どうか暖かい目で見守ってやってください。

・餌やりをするくらいかわいいなら、家族として迎えてあげることはできませんか?

・負傷猫、飼い主のわからない猫を見つけても、絶対に保健所に引き渡さないでください。殺処分されます。
元気な猫はできればそのまま放してやり(←大きな声では言えない・・)、負傷猫は警察と保健所に連絡のみして、安全な場所に運んで見守るか、自宅で保護して里親をさがしてあげてください。

・遊び半分で子供が動物を虐待するようなことがあってはいけません。結果的に子供も傷つきます。お子さんをちゃんと見ていてあげてください。


<虐待する人へ>

・動物の虐待は犯罪です。多額の罰金・懲役があります。何より人として最悪です。回り回って必ず自分に返ってくると肝に命じてください。

・虐待とは動物を身体的に傷つけることだけではありません。飼育放棄・遺棄も虐待です。価値観の違いでは済まされません。

・動物を虐待しても、あなたの気持ちも晴れないし、まわりの環境も変わらないし、子供時代のトラウマも消えません。何ひとついいことはなく、他人から恨みを買い、自分をさらに追い込むだけの、まったくの無駄な行為です。お願いです。踏みとどまってください。

・絶対に誰か見ています。神様は手出しはできないけれど、絶対に見ていて、いずれあなたをそれ以上の目に遭わせます。あなたは一人にはなれません。







関連記事
スポンサーサイト

テーマ:動物保護
ジャンル:福祉・ボランティア

コメント:

No title

にゃんとらさん、こんにちは♪
とわくん、レスキューされて本当に良かったです!!!
それにしてもごみ袋だなんて・・・考えただけでも恐ろしくて
犯人には、もぉ~~~怒りでいっぱいです!!!

これは完全に犯罪です。警察にも届けたほうが良いですね。
(幼児への犯罪に繋がるかもしれないということも含めて)
そのごみ収集所に貼り紙か立て札をさせていただいて
この件のこと(動物の遺棄は虐待で犯罪であること)を訴えるべきです。
そんなことをする人間がその地域に住んでいるという恐怖を
地域の人に知ってもらわないと、また繰り返される危険性があります。
もう通報済みだとしたら、スミマセン。。

うちにもとわくん似の白黒猫がいますが、気の毒になるくらい良い性格で
ビビりのうちの猫の中ではいちばん人懐こくて可愛いです。
とわくん、生きる力を持った猫ちゃんだと思います。
幸せになってほしいです。(^^)

こんにちは

zignekoさん、コメントありがとうございます!

>気の毒になるくらい良い性格
ちょっと笑ってしまいました
ほんと、とわくんも気の毒になるくらいお人好し(お猫好し?)です。

犯罪についてですが、私たちボランティアは、そのへんはなかなか積極的には出られなくて、その先は行政にまかせるしかないかんじでしょうか。
保健所が警察に通報してくれていると信じます。

危険な状況を近隣住民に知らせることは重要ですね。
ほんとおっしゃるとおりで、目からうろこでした!ありがとうございます。

No title

こんにちは。

いつも為になる記事を有難うございます。

猫をごみ袋に入れて捨てるなんて...

やったのが飼い主であろうとなかろうと、そんな事をすればどうなるか容易に想像出来るはず。

最初から猫をごみ収拾車に殺させるつもりだったとしか思えません。

どうしてこんな人間が居るんでしょう。

自分より弱い生き物に優しく出来ない人、そんな人に育てられた子供も優しくなれない人になり、最悪の場合、猫を虐殺していた廣瀬のような人間になってしまう。

親が子供に生き物に優しくするように伝える事、親自身が生き物に優しくしている姿を子供に見せる事が、その子供にとってどれだけ大切な事かわかって貰いたいです。

人好きなとわ君、裏切られてもまだ人好きで居てくれるとわ君が、一生幸せになれるように願っています。

教育は大事

ぐーパパさん、こんにちは。

>自分より弱い生き物に優しく出来ない人
人間に近い姿の哺乳類にすらできない人もいますね。
でもこれが出来る人が、本来の人間なのでは思います。
自分以外の動物のことも考えられるのは、知能が発達した人間だけにできること。
万物の霊長たる人間として、他の生き物に優しくすることは、つまり人間の証明ですね。

犬猫を捨てること=残虐なこと
という認識がないのでしょうかね。
、親が良い背中を見せることは必要ですし、小学校の高学年くらいで、もっと命についての授業をするのがいいと思います。

No title

ゴム袋って、、、、、!!!地獄に落ちろ!!
どういう神経しているんだろう。
以前、ゴミ捨て場で箱から顔を出している犬の写真を見たことがあります。
その子もレスキューされましたが。とわくんが助かってほんとうに良かった。
私がお礼を言うのも変ですが、ほんとうにありがとう。ありがとう。
尊い命を助けてくれてありがとうございます。
そしてとわくんには人間の一人としてあやまりたいです。
ほんとうに、そんなひどいことをしてごめんなさい。
どんだけ不安だったことでしょう。

私も人間の一人として

cocoさん、コメントありがとうございます。
私もあやまりたいです。


どうしてそんなひどいことをするのか!と思う人と、
動物は人間の役に立てばいいし邪魔なら駆除、と思う人と、
動物?どうでもいい・・・、と思う人と、
わかれるのでしょうね。

人に対してであれ、動物に対してであれ、
相手にしたことはいつか自分に返ってくるということをわかってほしいです。
来世があるのかわからないですけど、こんなことをした人は来世では自分がゴミのように捨てられるのかもしれませんね・・・。

とわくん、元気に過ごしていますよ!
里親さんが早く見つかればいいのですが^^
非公開コメント

-->
最新記事

全ての記事を表示する

はいけい、にんげんの皆さま。

カテゴリ

プロフィール

にゃんとら

Author:にゃんとら
岡山の猫好き。
犬猫を愛護センターや保健所からレスキューするNPO法人の動物愛護ボランティアに参加。シェルターに犬猫のお世話に行きながら、個人ボランティアとしても情報発信しています。
本職はグラフィックデザイナ~。

ほかにも見てほしいサイト

Twitter

リンク

このサイト内を検索する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示

画像や記事の取り扱いについて

・写真/画像の無断使用はご遠慮ください。里親さん探し・動物愛護広報のための使用に際しては、ご一報いただければОKです。

・記事を転載する時はリンクも貼っていただき、記事元の紹介をお願いします。

・リンクはフリーですので、どんどんリンクをお願いします!

重要

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。